DWIBS法を用いた放射線治療計画

DWIBSを用いた治療計画

DWIBS検査は広範囲のがんを高い精度で同定し、特に骨転移について有用と考えられています。
当センターでは放射線治療計画用のCTに加え、脳の治療の場合には造影MRIを、脳以外の治療の場合には可能な限りDWIBSを含むMRIを撮影しています。これは、腫瘍の部位にきちんと正確に放射線を当て、周囲の臓器の放射線被ばく量を下げるように当てるためであり、そのための「放射線治療計画」を立てます。CTのみでは腫瘍位置の同定が難しいことも多いため、当センターでは「治療計画CT」と「MRI」の『融合画像』を作成して、放射線を当てる位置を決定しています。





乳がんの造骨性骨転移。乳がんはCT上で白くなる骨転移を形成しますが、DWIBSとの融合画像を作成すると、転移が白くなっている部分以上に椎体に進展していることがわかります。

 





腎機能障害のため造影剤が使用できない膀胱がんの患者様の融合画像
その他「内視鏡が通過できない巨大な食道がん」「無気肺の原因となる肺腫瘍の範囲の設定」など、様々な領域で『融合画像』を用いています。当センターにて、撮影法の設定や品質管理、読影まで行うため「放射線治療計画に必要なMRI撮影」を可能にしています。MRIを放射線治療の分野で有意義に使用しているのも、当センターの特徴のひとつです。


〔例外〕
乳房温存術後の再発予防のための放射線治療については、すでに手術で病巣が取り除かれているため、基本的にMRIは行いません。当センターでは、病巣の左右に関係なく「サーモグラフィ」と「赤外線」の2種類の体表画像誘導放射線治療(SGRT)※画像誘導放射線治療のひとつ を用いた呼吸停止照射を施行しています。
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